母子家庭で悩んだこと。お母さんとの程良い距離感について考えてみる。

スポンサーリンク

私は小学5年生の時に父親を亡くし、そこから約15年間、母子家庭で育ってきました。

これまで父親がいないからといって、いじめられたことも、嫌な思いをしたことも特にありませんでした。

しかし、一つだけ悩んだことがあります。それはお母さんとの関係についてです。

今回は母子家庭で育った子供の立場から、過去の出来事を振り返りつつ、母子の程よい距離感について考えてみます。

同じような境遇でお悩みの方の参考になれば嬉しいです。

学生時代のこと

中心はいつもお母さん。

父を亡くしてからというもの、私は母にべったりでした。母が喜ぶことが全てで、勉強も運動も、頑張る原動力はいつもお母さんでした。
母は何でもしてくれました。ご飯の支度も洋服の洗濯も、社会人になるまで自分でやったことはありませんでした。電車に一人で乗ったのも高校生の頃が初めてです。今考えればだいぶ過保護だったなと思います・・!
私も何でもやってくれる母に甘えていました。嫌われるのが怖くて、反抗などもあまりしてこなかったように思います。
「お母さんがだめって言ってるから」「お母さんがこうしろって言うから」と、お母さんの意見が自分の意見だと思い込んでいました。
そんなことをしているうちに、自分の意見がなんだか分からなくなり、次第に母がいないと何もできなくなっていました。

社会人から結婚まで

社会人になってからも、実家から離れるなどという考えは少しもありませんでした。お母さんのいない場所で、自分が一人暮らしをしている場面など想像もできませんでした。
働いて家に帰ってきて、お母さんのご飯を食べて、夜一緒にテレビを見ながら過ごす生活はとても楽しかったです。

そんな中、私にも好きな人ができました。現在の夫です。母にも何度かその話をしていました。
私が彼の惚気話をすると、母もとても喜んでいました。「若い人はいいわね〜」なんて顔をほころばせながら話す母の顔を今でも覚えています。
その辺りからなんとなく「自立」を意識しだしました。いつか自分もお母さんから離れて、結婚するんだな、と。

25歳にして初めての反抗

彼と付き合っていく中で、結婚を意識し始めた頃、母にそのことを話すとすごく反対されました。
「あなたに結婚はまだ早い」「もっと長く付き合ってから考えなさい」と。
その時、初めて母と喧嘩をしました。今まで何もかも母と一緒に決断してきた私が、初めて一人で決めたことです。てっきり応援してくれるものだと思っていました。
「私の人生だから関係ないでしょ!」そんな酷い言葉も言いました。あの時の母の悲しそうな顔を思い出すと、今でも胸がチクっとします。

実家から出て、彼と暮らし始める

彼と同棲をすることになり、彼を母に紹介することにしました。
母は彼と会うこと自体あまり乗り気ではありませんでしたが、何度も説得し、ようやく実現しました。
当日、緊張する彼を母は優しく迎えてくれました。同棲も了承してくれました。
ただ彼が帰った後母は「私も一人ぼっちになるのね」「こんな時お父さんがいてくれたら寂しくないのにね」そんな言葉を漏らしました。それを聞いた時には、胸が張り裂けそうになりました。
「じゃあずっと一緒にいるよ」そんな言葉を言いそうになり、何度も飲み込みました。

離れて暮らしてからのこと

彼の理解と支え

お母さんが一人では寂しいだろうと、彼が新居に選んでくれた場所は実家から2駅しか離れていない同じ市内でした。通勤が大変になるにも関わらず、この場所を選んでくれたこと、今でもとても感謝しています。
離れて暮らしだしても、1ヶ月に1回は2人で母に会いに行きました。最初は寂しそうだった母も、段々慣れてきたようで「暇だから趣味でも見つけてみようかな〜」なんて話すようになりました。
離れてても会いに来てくれる、その事実が母を安心させたのかなと思います。

母も自分の人生を歩み始めた

しばらくすると、母から「パートを始めた」というメールが届きました。今まで30年以上も専業主婦をしていた母が、仕事をするなんて最初は驚きました。内容を聞いてみると、近所の病院でご飯を作って振る舞うような調理系のパートでした。
母は料理が得意で、誰かに自分の料理を食べてもらうことが生きがいと言っていたので、ぴったりだったようです。
「忙しいけど毎日充実してて楽しい」そんな言葉を母の口から聞くことができました。

大好きだから、少し離れる

私にも大切な人ができ、最愛の人を亡くすという経験がどれだけ辛いものなのか、少しだけ考えられるようになりました。そんな思いを抱えながら、女手一つで子供を育ててくれた母には、どれだけ感謝してもしきれません。
しかし、ずっと母子一緒に仲良く暮らしていけるわけではありません。いつかは自立し、離れる時が来ます。
ただ勇気を出して少し離れてみることで、お互いがより強く、確かな絆で結ばれたような気がします。最初は苦しい思いもするし、傷つくこともあるかもしれません。ただそれを乗り越えるとお互いの程良い距離感を見つけることができると思います。