「王子様を待たないで。お寿司も指輪も自分で買おう」
どこかで見たこの一文が忘れられず、どうしようもなく興味を惹かれてしまったのが、この本を購入したきっかけでした、
実際に読んでみるとこれがまたすごく心に響く内容で、女の子でも母親でもない28歳主婦にも勉強になる部分がたくさんありました。。どの世代の方が読んでも、その世代なりの響き方をする本だと思います。もちろん男性にもおすすめです。
今回は、そんな『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』を実際に読んでみた感想を書いていきたいと思います。
最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
西原理恵子さん『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』。
著者は『毎日かあさん』などの作品でおなじみの漫画家、西原理恵子さん。大学生の男の子と高校生の女の子のお母さんでもあり、また高須クリニックの院長、高須先生の恋人でもある女性です。
この本には、そんな西原さんが田舎で貧しかった過去から、母親になり漫画家として活躍している現在まで七転八倒しながら生きてきた経験と、そこから得たさまざまな知識、考え方がぎゅっと凝縮されています。
女の子として、母親として、懸命に生きてきた女性が、今だからこそ伝えたいことー西原さんの人生が詰まった言葉には、とんでもない重みがありました。
女の子こそ、生きていくための戦略が必要。
「価値観の合う人とお互いを高め合って、ずっと愛し合っていきましょう」なんてことだけ教わっていたら、そんな時、どうしていいのかなんてわからないもんね。負のスパイラルに堕ちないためのあの手、この手を考えておくって、だからとても大事なこと。ダイヤの指輪よりも、何よりも、大事なことだと思います。
西原さんが10代のころは、無職のまま子どもを産んで、旦那さんに逃げられてしまったような子もすごく多かったそう。そうなると養育費なんてもちろんもらえないし、子どもが小さいうちは働くこともできない。これは極端な例かもしれないけれど、今の時代にも旦那さんの暴力や借金に苦しめられているにも関わらず、お金がなくて離婚できない女性の話は、ニュースなどでもよく聞きます。
上の引用文の「そんな時」とは、まさにこんなときのこと。「まさかこんなことになるとは・・」なんて事態になる前に、女の子こそ戦略的に生きることが必要だよ、という西原さんからのメッセージです。
私はこの文を読んで、父のことを思い出しました。私の父はとても優しくて真面目で活発な人だったけれど、私が10歳のときにこの世を去りました。
専業主婦だった母は、それから女手ひとつで私たち兄弟を育ててくれたけど、並大抵の苦労じゃなかったと思います。。
パートナーが突然いなくなってしまうこともあるかもしれない。病気になって働けなくなってしまうこともあるかもしれない。でも、どうなったって生きていかなければなりません。ふいに転んだときにも自分の足で立てるよう、しっかり考えていかねばと思わされました。
彼の夢を支えるんじゃなくて、自分の夢を叶えよう。
糟糠の妻にはならないこと。
彼の夢を支えるんじゃなくて、自分の夢をかなえてください。
糟糠(そうこう)の妻とは、貧しいときから苦労を共にしてきた妻のことを言うそう。自分を犠牲にして我慢してまで彼の夢を支える女性にはならないでね、というメッセージです。
私の母はわりとそういうタイプの女性で、やりたいことを我慢して夫を支え、家事も育児も親の介護もずっと一人でやっていました。お父さんはそのぶん休日に遊んでくれたし、お母さんにいつも感謝していたけれど、子どもながらに「お母さんいつも大変そうだなぁ」って思っていました。
そんな母を見てきたからか、私も自己犠牲の精神が強いとか、欲がないとか言われることがよくあります。無意識にそういう行動をしてしまっているのかもしれないけど、西原さんの言葉にハッとさせられました。
私は私の夢を叶えよう。お寿司も指輪も自分で買えるようになろう。私の幸せが、きっと夫の幸せにもなると思うから。自分の子どもにもそう伝えられるように生きていきたいと思います。
最後に・・
今回は本の中で私が特に共感した部分を紹介しましたが、それ以外にも仕事の話だったり、親子関係の話だったり、いろんな話が載っています。女性にも男性にも、そしてどの世代にも響く本だと思います。
本を丸々一冊集中して読みきったのって久しぶりかもしれません。一回も休憩せず、飲み物も飲まず、がっつり読みこんでました。そのくらい共感できたし、面白かったです。
気になる方はぜひお手にとってみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。